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八幡平市にて第1回KLA(黒陵教養講座)を実施しました!

 第1回KLA(黒陵教養講座)の一環として、8月2日(水)に1・2年の希望者14 名で八幡平市へ向かいました。

 今回のKLAのテーマは「松尾鉱山の歴史と中和処理の今後」。7月末の事前学習会を踏まえ、八幡平市の施設計4カ所を訪問しました。

①松尾鉱山資料館
 松尾鉱山の最盛期である1950年代には、約15000人が暮らし、「東洋一の硫黄鉱山」「雲上の楽園」と称されたことを貴重な資料とともにお話いただきました。

旧松尾村のジオラマをもとに説明を受けました。なんと最盛期には国内硫黄の3分の1を生産!


②旧松尾鉱山新中和処理施設
 松尾鉱山閉山後、北上川の汚染を背景として坑廃水の処理が問題となったことを受け、五省庁会議の決定により処理施設が建設されたことを学びました。こちらの新中和処理施設では、坑廃水中の第1鉄イオンを第2鉄イオンに酸化させるためにバクテリアを活用していることや、その上で炭酸カルシウムを添加していることがわかりました。
 お話をお聞きし、特に2年生にとっては夏休み前の「化学」の授業で学習した中和の知識がまさに「生きた知識」となったようです。

中和の仕組みについて説明を受けます
坑廃水が通るパイプ管を追いかけました。トンネルは総延長322メートル!

③株式会社 地熱染色研究所
 地熱染色作家の高橋さんにご説明いただき、八幡平の地熱蒸気を生かした染色体験にチャレンジ。着色のスピードや色の組合せ、その日の地熱蒸気の状態によって、まさに十人十色で千差万別の色彩が現れるとのお話を聞き、それぞれが完成を楽しみにオリジナルハンカチの作成に取り組みました。

絞った布を着色していきます
高橋さん、大変ありがとうございました!

④東北自然エネルギー (株)松川地熱館
 地熱蒸気が噴き出す様子を間近に見た後、地熱発電の仕組みについてお話をお聞きしました。地熱発電による総発電量は全国でも多くはないものの、地球に優しい国産の発電方法として重要視されていることがわかりました。

松川地熱発電所の冷却塔をバックに

 まさに歴史と化学・物理、芸術の融合とも言えるような、盛り沢山の1日となりました。お忙しい中ご対応いただきました各施設の皆さまに改めて感謝申し上げます。大変ありがとうございました!

 
 
 今回の講座を実施した探究・ STEAM 教育推進事業は、岩手県企業局電気事業の収益の一部が活用されています。